マクロン仏大統領誕生 25歳上の元演劇教師がファーストレディーに
5月7日、39歳の若さで史上最年少のフランス大統領となるマクロン氏(左)と妻ブリジットさん(右)の初めての出会いは、マクロン氏が15歳、ブリジットさんが40歳のとき。ブリジットさんは既婚者で、マクロン氏に演劇指導を行う学校の先生だった。仏北部ルトゥケで撮影(2017年 ロイター/Philippe Wojazer)
39歳の若さで史上最年少のフランス大統領となるエマニュエル・マクロン氏と妻ブリジットさんの初めての出会いは、マクロン氏が15歳、ブリジットさんが40歳のとき。ブリジットさんは既婚者で、マクロン氏に演劇指導を行う学校の先生だった。
ファーストレディーとしてエリゼ宮(大統領府)に入ることになった64歳のブリジットさんによる、夫への指導は今後も続くだろうが、より大きな舞台の上で行われることとなる。
ブリジットさんは選挙期間中、常に夫のそばに立ち、スケジュール管理や演説原稿の編集、そして檀上でいかに振る舞うか助言を行った。
2週間前に行われた第1回投票での勝利後に行った演説で、マクロン氏はブリジットさんを壇上に上げて感謝の気持ちを伝え、拍手喝采を浴びた。
「ブリジット、以前にも増してあなたの存在は大きい。あなたなくして今の私はない」と、感極まったマクロン氏は、ブリジットさんの名前を叫ぶ大勢の支持者を前にこう語った。
2014年8月、左派オランド政権でマクロン氏が経済相に指名されたとき、同氏と妻のブリジットさんは共に無名の存在だった。1年後、ブリジットさんは野心的な若き夫を支えるため教職を離れた。
パリ東部セーヌ川のほとりにある経済省で行われる職員たちとのミーティングには、控えめながらもブリジットさんの姿があった。
「彼女(ブリジットさん)はここで多くの時間を過ごした。私にとって彼女の考えは重要であり、違う雰囲気をもたらしてくれるからだ。それは大切なことだ」と、マクロン氏は2016年8月にオランド政権から離れた後、最後のスタッフミーティングでこのように話した。
マクロン氏が大統領選への出馬を宣言するのはそれから3カ月後の11月16日だが、それまでには、25歳近く年上のブリジットさんとの関係はすでに始まっており、公人としての同氏の不可欠な一部となっていく。