マクロン仏大統領誕生 25歳上の元演劇教師がファーストレディーに
2016年11月、マクロン氏が出馬宣言後まもなくして国営テレビ「フランス3」で放送されたドキュメンタリー番組では、2人が出会ったマクロン少年の出演する学校劇と2007年の結婚式のビデオ映像が流れた。
「あまり普通ではないカップルである私たちを受け入れてくれてありがとう」と、ブリジットさんと前夫との間に生まれた成人した子どもたちも出席した結婚式でマクロン氏は語った。当時、マクロン氏は30歳目前、ブリジットさんは54歳だった。
フランスの風刺漫画家やラジオ・テレビの風刺番組は、生徒のマクロン氏が先生から指導を受けるといったように、よく夫妻の年の差を揶揄(やゆ)する。
同氏の支持者たちは、こうした冗談は女性蔑視者であり、もし年の差が、トランプ米大統領とメラニア夫人のように男性と女性で逆であるなら、だれも問題にしないと反発している。
ブリジットさんは冷やかしに冷静に対処しており、大統領選に出馬するなら、自身の容姿がまだ見られるうちに早く出馬したほうがいいと、冗談すら飛ばしている。
「彼(マクロン氏)は2017年の大統領選に出馬する必要がある。なぜなら2022年までに彼が直面する問題は私の顔だから」と、ニコラス・プリセット著「Emmanuel Macron en marche vers l'Élysée」のなかで、ブリジットさんは友人にこう話している。
ブリジットさんは1953年4月13日、フランス北部アミアンで、6人きょうだいの末っ子として生まれた。チョコレート会社を営む裕福な家庭に育った彼女は、最初の結婚で銀行家と結婚し、3人の子をもうけた。
1993年、ブリジットさんがフランス語と演劇を教えていたアミアンの高校で、マクロン氏は彼女の指導の下、演劇を学んだ。翌年、2人は脚本を共同執筆した。
「徐々に私は、この若き少年の知性に完全に魅せられていった」と、ブリジットさんは「フランス3」に語っている。