金、3100ドルの大台突破 四半期上昇幅は86年以来最大に

金価格が31日の取引で再び過去最高値を更新し、心理的節目である1オンス=3100ドルの大台を突破した。2023年9月、ロシア・ノブォシビルスクの金精錬所で撮影(2025年 ロイター/Alexander Manzyuk)
Anjana Anil Anushree Mukherjee
[31日 ロイター] - 金価格が31日の取引で再び過去最高値を更新し、心理的節目である1オンス=3100ドルの大台を突破した。トランプ米大統領の関税措置などを巡る不確実性が上昇の勢いに弾みをつけた。
金のスポット価格は一時、3128.06ドルの最高値まで上昇した。
金価格は年初来ですでに最高値を19回更新。四半期ベースでは1986年9月以来最大の上昇幅となる見込みとなった。
ヘレウスプレシャスメタルズの貴金属トレーダー、アレクサンダー・ツンプフェ氏は、金価格上昇の背景には、地政学的緊張の高まりやインフレ懸念、投資家の強い需要があると指摘。その上で「現在のマクロ経済環境、とりわけ貿易戦争の不確実性と米連邦準備理事会(FRB)の政策を考えると、短期的にみてこの傾向は持続可能と思われる」と述べた。