マネタリーベース3月は前年比3.1%減、緩やかな減少続く

日銀が2日発表した3月のマネタリーベースの平均残高は、前年比3.1%減の645兆8519億円だった。マイナスは7カ月連続。写真は、日銀本店。2024年3月、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Tetsushi Kajimoto
[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した3月のマネタリーベース平均残高は、前年比3.1%減の645兆8519億円で、2023年2月以来の低水準となった。減少は7カ月連続で、減少幅は23年1月の3.8%以来の大きさ。日銀が国債買い入れ減額方針の下、当座預金残高の減少を反映しマネタリーベースは緩やかな縮小が続いている。
内訳では、日銀当預は3.4%減の522兆2684億円。前月の残高を下回り、23年1月の5.2%減以来の減少幅だった。日銀の担当者は当預について、詳しい分析は控えつつ「最近の弱さは、政策の影響が出ているのかもしれない」と指摘した。
紙幣は前年比1.8%減の118兆9152億円、貨幣は1.3%減の4兆6683億円だった。
マネタリーベースの平均残高は、24年4月には689兆円8964億円と国内総生産(GDP)の1.4倍近くまで膨らんだ。日銀はその後の7月の金融政策決定会合で、国債買い入れの減額を決定。マネタリーベースは以降、緩やかな減少が続いている。
東短リサーチ・チーフエコノミスト、加藤出氏は「海外中銀のコロナ禍後の金融正常化によるマネタリーベースの縮小に比べると、日銀のペースははるかに遅い」と指摘する。例えば、米連邦準備理事会(FRB)の資産はGDPに対して2割程度だが、日銀では100%を大幅に超えており、大規模緩和前の状態に戻すには「何十年もかかる」とみている。
マネタリーベースは、市中に出回っている現金と金融機関が日銀に預けている当座預金の合計額で、日銀が供給する通貨を表す。