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米中関係中国外務省「米国は中国の防空識別圏を尊重すべき」
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3月23日、中国外務省の華春瑩報道官(写真)は、米国は中国の防空識別圏(ADIZ)を尊重すべきだと述べた。中国当局者は、同国が設定した東シナ海のADIZに米国の爆撃機が不正に入ったとしていた。写真は北京で昨年1月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)
中国外務省の華春瑩報道官は23日、米国は中国の防空識別圏(ADIZ)を尊重すべきだと述べた。中国当局者は、同国が設定した東シナ海のADIZに米国の爆撃機が不正に入ったとしていた。
中国は2013年に東シナ海上空にADIZを設定したが、米国と日本は認めていない。
CNNは米太平洋空軍の情報として、米軍のB1爆撃機が19日に韓国周辺を飛行し、パイロットが中国の航空管制に対し、国際空域で通常の活動を行っていると伝えたと報じた。
華報道官はこの飛行については聞いておらず、国防省に情報を求めたとした。その上で、域内ではすべての国が他国の安全保障上の懸念を理解する行動を取ることを望むとし、「米国もADIZを設定している。そうであれば中国がADIZを設定する権利を尊重すべきだ」と述べた。
米国防総省のゲイリー・ロス報道官は、中国が東シナ海に設定したADIZについて、「現状を一方的に変更する行為」だと米国はみており、「域内の緊張を高め、判断の誤り、対立、意図しない出来事が起きるリスクが増す」と指摘。軍事活動内容を変更しない方針を示した。
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