最新記事

生活習慣

「どうにかなる」と言う人はお金持ちになれない

2017年3月7日(火)11時11分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

SIphotography-iStock.

<貧乏人は「どうにかなる」と言い、お金持ちは「どうにかする」と言う。「隠れ貧乏」を脱するための処方箋その4>

こんなセリフを口にしたことはないだろうか。「どうにかなる」。例えばお金に余裕がないのに、飲み会に誘われた、欲しい物が売っていた、そんな時に。

そんな人は「隠れ貧乏」だと、桜川真一氏は言う。

「隠れ貧乏」とは、自覚のない、あるいは気づいているけれど認めたくない貧乏のこと。桜川氏によれば、考え方や行動の癖からくる、いわば生活習慣病だ。今は大丈夫でも、結婚したとき、子育てのとき、あるいは退職したときなど、ライフスタイルの変化を機に生活が苦しくなる。

兄の会社が倒産し、3億円の保証金を背負って自己破産寸前となった桜川氏は、そこから不動産と株で3億円の資産をつくることに成功したという。お金持ちへのステップを登り始めるなかで彼が見出したのが、「いつもお金がない」から抜け出す処方箋だった。

ここでは、その処方箋をまとめた『貧乏は必ず治る。』(CCCメディアハウス)から一部を抜粋し、5回に分けて転載する。第4回は「『どうにかなる』貧乏人 『どうにかする』お金持ち」より。

※第1回:買い物を「わり算」で考えると貧乏になります
※第2回:情報を多くもっている人が仕事ができるわけじゃない
※第3回:友達の多い貧乏人、友達の少ないお金持ち

◇ ◇ ◇

「どうにかなる」貧乏人 「どうにかする」お金持ち

「あとは天に任せた」というセリフを、時代劇やヒーローもののアニメなどで耳にします。全力を尽くし、あとは天に自らの運命を任せる。もちろん主人公だから最後は必ずうまくいくのですが、見ているほうはハラハラドキドキするものです。天=神様に自分の運命を任せる。この行為は、なんてすがすがしいのでしょう。

 お金に縁がない人もよく、自分の運命を天に任せます。「どうにかなる」という言葉と一緒に。天に任せてうまくいくのは努力した人だけなのに、「どうにかなる」の言葉で努力を尽くさない人をよく見かけます。

 この「どうにかなる」の言葉は、毎月の家計のやりくりのときに影響が出ます。

 今月も残り10日。お金もそろそろなくなってきた。そんなときに限って、友達から飲み会の誘いがきます。断りたいけど、楽しそうだから断れない。こんなとき貧乏さんは、こう思います。「どうにかなる」と。

 そして、飲みに行く。月末に足りなくなったお金は、親に借りたり、友達に借りたりして、「どうにかなる」。これで一安心といった感じです。

 この「どうにかなる」を積み重ねると友人や家族とお金をめぐるトラブルが起こったり、しまいには自己破産なんてことにもなりかねません。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

消費低迷・原油急落でQQE拡大、決定は「薄氷」=1

ワールド

ルビオ氏の中米歴訪、中国に対抗する狙い=米国務省報

ワールド

仏LVMH、第4四半期増収確保 株高正当化に不十分

ワールド

対カナダ・メキシコ25%関税、2月1日開始で変わら
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? 専門家たちの見解
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 4
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 5
    AI相場に突風、中国「ディープシーク」の実力は?...…
  • 6
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 7
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 8
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 9
    天井にいた巨大グモを放っておいた結果...女性が遭遇…
  • 10
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 9
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 10
    軍艦島の「炭鉱夫は家賃ゼロで給与は約4倍」 それでも…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中