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ブレグジットEU議長国「ユーロ圏はポンド安の影響討議を」 競争力低下を懸念
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3月29日、EU議長国マルタのムスカット首相(写真)は、英国のEU離脱交渉中にポンド下落の影響をユーロ圏で討議する必要があるとの認識を示した。バレッタで29日撮影(2017年 ロイター/Darrin Zammit Lupi)
欧州連合(EU)議長国マルタのムスカット首相は29日、英国の欧州連合(EU)離脱交渉中にポンド下落の影響をユーロ圏で討議する必要があるとの認識を示した。
英国がEU離脱を正式に通知した直後の会見で述べた。
ムスカット首相は、英国を除くEU加盟27カ国、とりわけユーロ圏19カ国が、2016年の英国民投票後のポンドの急落に起因する悪影響を緩和する必要があると指摘。
ユーロ圏に来る英国人にとって物やサービスなどの価格が上昇していることを挙げ「ポンドの価値変化が、ユーロ圏が経験していることだ」と述べ「一部製品について欧州の競争力が下がり、英国のそれは高まっている」と指摘。
ユーロ圏はこの問題を、特定の為替相場水準を打ち出すためでなく、一部企業が支援を必要としているという観点から検討する必要があると述べた。ただし何らかの提案を出す場合、政府支援に関するEUの定めに抵触しないようにしなければならないと強調した。
また、英国とEUの将来の関係に関する最終合意は、EU加盟時よりも劣る内容であるべき、とも述べた。
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