最新記事

トルコ

トルコの裁判所前で武装勢力と交戦、爆発で警察官ら2人が死亡

2017年1月6日(金)18時52分

1月5日、トルコ西部のイズミルで、クルド系武装組織とみられる男たちが裁判所前の検問所で自動車に仕掛けた爆弾を爆発させた。この攻撃で警察官1人と裁判所職員1人が死亡した。写真は爆発の瞬間をとらえた監視カメラの映像(2017年 ロイター/Reuters TV)

 トルコ西部のイズミルで5日、クルド系武装組織とみられる男たちが裁判所前の検問所で自動車に仕掛けた爆弾を爆発させた。この攻撃で警察官1人と裁判所職員1人が死亡した。

 現場となったイズミルのアイルディズ県知事によると、検問所で警察官らが車両の停止を求めたところ交戦となり、犯行グループが逃走を図った際に爆発が起きたという。

 警察関係者や地元の報道によると、犯行グループのうち2人は警察によって射殺されたが、1人が現場から逃走した。アイルディズ知事は初期捜査の結果、クルド人武装組織「クルド労働者党(PKK)」が事件に関与しているとの見方を示した。

 アイルディズ知事によると、現場からはカラシニコフ自動小銃や手りゅう弾、携行式ロケット弾なども発見された。トルコのユルドゥルム首相は、亡くなった警察官が「自らを犠牲にして、悲劇の拡大を防いだ」とたたえた。

 トルコでは元日にも最大都市イスタンブールで、新年を祝う人々が集まっていたナイトクラブに男が侵入し、銃を乱射して39人が犠牲となる事件が起きたばかり。この事件では過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。

 警察はこの事件に関連して、イズミルでISの関係者とみられる20人を拘束していた。

[アンカラ 5日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中