自分の代わりに自分を宣伝してくれる人を育てよ
成長――さもなくば解散
トライブは派閥ではない。新鮮味を失わずにいるには、再生を繰り返さなければならない。トライブを永続化させる必要もない。特定の目的を達成するために集まり、達成したら解散するケースも増えている。
トライブのリーダーとしての影響力には、多くの側面がある。会話の中心になり、人々に頼られる。主宰する立場だから、アイデアにいつでも耳を傾けてもらえる。メンバーが増えれば、大いに注目されることもある。しかし、その注目は努力の量に見合うか。今こそ、決断のときだ。さらなる成長か、解散か。
大手消費者商品メーカーのマネジャーであるアランは、そのジレンマに直面した。「新製品のプロジェクトチームを設立した。メンバーは意欲にあふれていて、伝道者のような熱意があった。互いに強い絆で結ばれていて、定期的に会い、常にメールで連絡し合っていた。おかげで、この手のチームとしては最も成功した存在になった。だがこうしたチームの運営には、多くの時間を吸い取られる。あれをしてほしい、これをしてほしいと要求される。というわけで、チームを解散した。決断するのが3カ月遅かったと思う」
※シリーズ第4回:ついていく上司を間違えて前途を断たれないようにするには?
『ここぞというとき人を動かす自分を手に入れる
影響力の秘密50』
スティーブン・ピアス 著
服部真琴 訳
CCCメディアハウス