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コロンビアコロンビア政府と左翼ゲリラの和平合意、国民投票で否決 内戦終結は不透明に
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10月2日、コロンビア政府と同国最大の左翼ゲリラ組織、コロンビア革命軍(FARC)による和平合意の是非を問う国民投票の投開票が2日行われ、反対票が賛成票をわずかに上回った。写真はFARCロンドニョ最高司令官。キューバ・ハバナで撮影(2016年 ロイター/Enrique de la Osa)
コロンビア政府と同国最大の左翼ゲリラ組織、コロンビア革命軍(FARC)による和平合意の是非を問う国民投票の投開票が2日行われ、反対票が賛成票をわずかに上回った。
半世紀にわたる内戦を終結させるための歴史的合意の行方は不透明になり、サントス大統領が目指して交渉してきた和平の実現はあと一歩で振り出しに戻った。
キューバでの4年にわたる交渉を経て、9月26日にコロンビア北部のカルタヘナで和平合意文書に署名する式典が開かれたばかりだった。式典には国連の潘基文事務総長や和平交渉を仲介したキューバのラウル・カストロ国家評議会議長、米国のケリー国務長官ら各国要人が出席していた。
開票結果は反対が50.21%、賛成が49.78%。国中が豪雨に見舞われたせいもあり、投票率は37%にとどまった。
サントス大統領は国民投票の結果を受けて演説し、交渉の末に合意した停戦は有効との見解を示し、3日には和平合意反対派の中心人物らと会談して今後について話し合うことを明らかにした。また、交渉担当官をキューバに派遣し、FARCのリーダーらとの協議にあたらせるという。
サントス大統領は「私は諦めない。任期の最後の日まで和平を追求し続ける。それが、われわれの子ども達により良い国を残す方法だからだ」と強調した。同大統領は2018年8月に2期目の任期を追え、再選は許されていない。
FARCのロンドニョ最高司令官も、キューバの首都ハバナから「将来を構築する武器は言葉のみというFARCの意思をあらためて繰り返す。平和を夢見るコロンビア国民はわれわれを信頼してほしい。平和こそが勝利する」とする談話を発表した。
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