アメリカFRBが金利現状維持を決定 但し年内利上げ強く示唆
9月21日、FOMCは金利据え置きを決定。ただ、労働市場が一段と改善するなか、年内に一回の利上げを行う可能性を示唆。FRB本部の外観。昨年撮影(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
米連邦準備理事会(FRB)は21日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。ただ、労働市場が一段と改善するなか、年内に一回の利上げを行う可能性を強く示唆した。
米経済活動は持ち直し、雇用の伸びは最近数カ月間「しっかりしている」との認識を示した上で、「フェデラル・ファンド(FF)金利の引き上げに向けた論拠は強まった」と言明。その一方で、雇用・インフレ目標への進展を示すさらに多くの兆候が出揃うまで「当面」利上げを見送ることを決定したと説明した。
イエレンFRB議長は会合後の記者会見で、経済の伸びは強まっているもようで、景気の過熱を抑えつつインフレ高進を招かぬよう、利上げが必要になるとの見方を示した上で「利上げの根拠は強まったが、FRBの目標達成に向けた進展の継続を示すさらなる証拠が表れることを当面待つことを決定した」と語った。「当初想定を若干上回る経済の成長余地がある」とも指摘した。