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中国経済中国の信用供与が異例な伸び、3年以内に銀行危機のリスク
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9月19日、国際決済銀行(BIS)は、中国での信用供与は異例の伸びを示しており、3年以内に銀行危機に陥るリスクが高まっているとの見方を示した。写真は100元紙幣。2013年11月撮影(2016年 ロイター/Jason Lee)
国際決済銀行(BIS)は、中国での信用供与は異例の伸びを示しており、3年以内に銀行危機に陥るリスクが高まっているとの見方を示した。
BISの報告によると、金融の過熱を示す早期警戒指標である国内総生産(GDP)に対する総与信のギャップ(credit-to-GDP gap)が第1・四半期に30.1となった。10を上回ると危機が「3年以内に発生する」シグナルとなる。これはBISが評価した中で最も高く、2位のカナダ(12.1)も大きく上回っている。
このギャップは、現在のGDPに対する与信量の割合と長期トレンドから算出するが、あるヘッジファンドの中国ストラテジストは、国際的な過去の経験がすべて中国にあてはまるわけではない、と指摘する。
BISは、推計5.4となっている中国の債務返済比率も「潜在的な懸念要因」と指摘した。
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