大気汚染で年間数千人が亡くなる街リオ、五輪選手にも影響か
PM2.5の値が最も高かったのはオリンピック競技場で、競技が行われる午前の同じ時間帯に行った6月30日の測定でPM2.5はピーク時で65マイクログラムに達した。同日のコパカバーナビーチの値は57マイクログラム、オリンピック村は32マイクログラムを記録した。
サルディバ氏や専門家は結果について、選手や観客、地元住民が高水準のPM2.5にさらされていることを示していると指摘する。
リオデジャネイロのエドゥアルド・パエス市長は、鉄道並みの大量輸送を可能にする公共交通システム「バス・ラピッド・トランジット(BRT)」を構築し、地下鉄路線を拡大したことで大きく評価されている。市当局者は、公共交通システムの改善により、二酸化炭素排出量は劇的に減少すると指摘。BRTにより既に市内を走る小型バスが750台が減少したとしている。
それでも、市内の自動車保有台数は年間10万台のペースで増え続けている。
前出のサルディバ氏は、市内を走る自動車の数を踏まえると、公共交通システムを劇的に拡充しない限り、大気汚染の問題を解決するのは無理だとの見方を示した。
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(Brad Brooks記者、 翻訳:伊藤恭子 編集:加藤京子)
[リオデジャネイロ 1日 ロイター]