アメリカ民主党、ヒラリー・クリントンを大統領候補に正式指名 トランプと対決へ

　７月２６日、米民主党全国大会は２日目にヒラリー・クリントン前国務長官を党の大統領候補に正式指名した。写真はペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれている民主党全国大会の会場（２０１６年　ロイター/Mike Segar）

　米民主党全国大会は２日目の２６日、ヒラリー・クリントン前国務長官を党の大統領候補に正式指名した。主要政党では米史上初の女性候補として、１１月の本選で共和党候補のドナルド・トランプ氏と対決する。

大会では代議員が投票を行い、クリントン氏は過半数を確保した。

クリントン氏と党候補指名を激しく争ったバーニー・サンダース上院議員は代議員による投票の途中に、クリントン氏をすぐに候補として指名するよう大会委員長に提案。党内の融和を演出する場面もあった。

しかし、民主党指導部がサンダース氏の選挙活動の妨害を画策していたことを示唆する電子メールが流出した問題を受け、党大会が開かれているフィラデルフィアでは一部のサンダース氏支持者がデモ活動を展開した。民主党の結束強化がクリントン氏の今後の課題となりそうだ。

クリントン氏は、所得格差の是正や金融機関の規制強化を訴える一方で、トランプ氏には大統領に必要な資質がないとして攻撃している。

ただしトランプ氏は、共和党大会で先週、正式に候補に指名されたことが追い風となっているようだ。２６日に公表されたロイター／イプソス調査によると、トランプ氏の支持率はクリントン氏を２％ポイント上回った。トランプ氏がリードするのは５月上旬以降で初めてという。

民主党大会では２６日これから、ヒラリー・クリントン氏の夫で、元米大統領のビル・クリントン氏らによる応援演説が予定されている。

＊内容を追加します。

［フィラデルフィア　２６日　ロイター］