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フランスバローゾ前欧州委員長のゴールドマン・サックス天下り、仏政府が断念求める
フランス政府は、2004━14年に欧州委員長を務めたジョゼ・マヌエル・バローゾ氏に対し、米銀大手ゴールドマン・サックスの幹部職への就任を断念するよう求めた。写真はブラッセルで2014年10月撮影(2016年 ロイター/Francois Lenoir )
フランス政府は13日、2004━14年に欧州委員長を務めたジョゼ・マヌエル・バローゾ氏に対し、米銀大手ゴールドマン・サックスの幹部職への就任を断念するよう求めた。
ゴールドマンは先週、バローゾ氏を海外事業のアドバイザー兼非常勤会長に迎え入れたと明らかにした。
デジール欧州問題担当相は仏議会に対し、バローゾ氏が同職を引き受けることは、欧州連合(EU)の利益相反規定に疑問を投げかける「恥ずべき」行為だと述べた。欧州が支援と強化を必要としている時に前欧州委員長が取る対応として最悪だと批判。「欧州委員長は民間の利益の圧力を受けない立場にあるべきだ」との考えを示した。
欧州委のモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)も、バローゾ氏がゴールドマン入りすることは、英国がEU離脱に向けて準備を進め、欧州への批判が高まる中、欧州委のイメージにとってよくないと指摘。ラジオ局のヨーロッパ1に対し、「公職に就く人物が退任して民間セクターに加わるとき、その行為が与える印象も考える必要がある」と述べた。