トランプの副大統領候補の一人は元軍人で中絶反対の母
Gary Cameron-REUTERS
米大統領選で共和党候補指名が確実となったドナルド・トランプがいよいよ副大統領候補選びに本腰を入れる中、アイオワ州の女性上院議員、ジョニ・アーンストが不動産王の本命候補として急浮上した。トランプが4日にアーンストと面会したことで、7月18~21日にオハイオ州クリーブランドで開催される共和党大会で、副大統領候補を発表するトランプの隣に立つのは彼女ではないかという憶測が広がっている。
トランプは5日、ツイッターで、アーンストと会談できて「良かった」と投稿。「彼女は素晴らしい仕事ぶりでアイオワ州やアメリカの人々のために尽くしてきた。きっとまた彼女に会うことになるだろう」
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アーンストは退役軍人でイラク戦争に派遣された経歴があり、彼女が副大統領候補になれば、トランプの弱点とされる外交政策面を補強できる可能性がある。アーンストは2014年に初当選を果たし、アイオワ州で初めての女性上院議員としても注目を集めた。7月の共和党大会で基調講演をする可能性も取りざたされていた。
ビスケットも焼けるし銃も撃てる
上院選では、気取らない人柄だが実力はワシントンの政治エリートに劣らない、と訴えた。当時のワシントン・ポスト紙はアーンストについて、「ビスケットも焼けるし銃も撃てる。アイオワの牧場で生まれ育った、親しみの持てる農場の娘にして母」と紹介、支持者は自分の代弁者として彼女に声援を送るだろうと評した。
上院議員としてのキャリアはまだ浅いが、保守色の強い主張が目立つ。昨年7月には、女性の権利を擁護し女性向け医療サービスを提供する米NPO「プランド・ペアレントフッド」に対して、人口妊娠中絶を施す医療施設を運営していることを理由に、連邦政府の予算を凍結するよう求めた法案の提出に奔走した。