ヒラリー×ウォーレンの女性コンビ初登場、大統領選を左右するオハイオ州の集会で
6月27日、米大統領選の民主党候補指名を確実にしたヒラリー・クリントン前国務長官(写真左)の集会に、副大統領候補の1人であるエリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州選出)が初参加した。オハイオ州で撮影(2016年 ロイター/Aaron Josefczyk)
米大統領選の民主党候補指名を確実にしたヒラリー・クリントン前国務長官の集会に27日、副大統領候補の1人であるエリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州選出)が初参加した。共和党候補指名が確定したドナルド・トランプ氏について、強欲さと憎悪に突き動かされた「自信のない守銭奴」などと鋭い批判を展開した。
ウォーレン議員は、本選で激戦が予想されるオハイオ州のシンシナティで、クリントン氏と並んで熱狂的な聴衆の前に姿を現した。演説の中で、クリントン氏が進歩的な価値観を掲げる戦いにキャリアを費やしてきたのに対し、不動産王のトランプ氏は自らの金儲けに専念してきたと主張。トランプ氏は平均的米国人の味方ではなく、自分のことしか関心がないと繰り返し非難した。
「ドナルド・トランプ氏が米国を偉大にすると言うとき、それは彼のような金持ちにとってもっと偉大な国にするという意味だ」と同議員は語り、「自分の欲しいものをすべて手に入れるため、国民を粉々になるまで踏みつぶす。彼はそういう人間だ」と警告した。
さらに演説の途中でクリントン氏を振り返り、「彼女は怒りっぽいガキ大将をいかに打ち負かすかを知っている」と述べた。
クリントン氏は党候補指名獲得を確実にした後も、指名争いを続けるバーニー・サンダース上院議員の熱心な支持者の取り込みに苦慮している。党内進歩派の重鎮で、ウォール街への規制や所得格差の解消を訴えるウォーレン議員が応援することで、少しでも支持を広げたいと期待する。
一方のトランプ氏は声明で、ウォーレン議員を「裏切り者」呼ばわりした。クリントン氏がウォール街から献金を受け取っていることが背景にある。またNBCとのインタビューでは、ウォーレン議員が先住民出身だと経歴をでっち上げて出世したと主張した。