イギリスがEU国民投票で離脱を決断へ──疑問点をまとめてみた
──ほかのEUでも国民投票が起きる?
ほかのEU諸国で、国民投票を望む国民が多いと言われているのが、フランス、イタリア、オランダなど。右派政党が中心になって、実施に向けた運動が始まりそうだ。
ドイツのショイブレ財務大臣は、これまでのような深化・拡大路線を見直す必要があるのではないか、と発言(21日)している。
──日本企業への影響は?
英政府によれば在英の日本企業は1000社を超え、約14万人の雇用を支えているという。
離脱となれば、まずはポンドが下がる可能性があり、円高と言うことになれば一般的に日本の輸出企業は打撃を受けるだろう。これが長く続かどうかは分からない。
在英の日本企業が欧州他国とビジネス上の手続きをいちいちやり直す必要があるとすればこれも煩雑だ。ただ、これでイギリスから日本企業が出ていくかどうかは疑問だ。
<ニューストピックス:歴史を変えるブレグジット国民投票>
[執筆者]
小林恭子(在英ジャーナリスト)
英国、欧州のメディア状況、社会・経済・政治事情を各種媒体に寄稿中。新刊『フィナンシャル・タイムズの実力』(洋泉社)、『英国メディア史』(中央公論新社)、『日本人が知らないウィキリークス(新書)』(共著、洋泉社)
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。