最新記事

仕事術

やることリストよりすごいやったことリストの効用

自分が達成した成果をすべて「見える化」して やる気と自信をみなぎらせれば生産性もアップする

2016年6月7日(火)16時00分
L・V・アンダーソン(スレート誌編集者)

ATTILA KIS/iStockphoto

<やることリストの活用には困難が付き物で挫折もしやすいが、やったことリストなら楽しみながら生産性を向上させることができる>

「やることリスト(to-do list)」に対しては、愛憎半ばする思いがある。計画を立てて課題を処理するよう自分を促すには間違いなく有効な手段だが、残っている大量の課題を見せつけられるのは気がめいる。

 1項目に「完了」マークを付けても、課題の山は一向に減らない。やってもやっても、死ぬまで仕事がなくならないという現実を思い知らされる。

 だから私は、「やることリスト」を途中で放棄する癖が付いてしまった。私のコンピューター上には、未達のリストの残骸が山を成している。

 それでも、1つだけ更新し続けているリストがある。これだけはやめる気になれない。13年以降、執筆・編集した記事やブログの投稿、出演したポッドキャストや動画を表計算ソフトにすべて記録している。

 おかげで昨年書いた記事が486本、一昨年が310本、その前の年が292本だとすぐに分かる(記事の本数が増えているのは、長い記事より短いブログ投稿を優先させる方針に転換したためだ)。リストを見れば、この3年間の仕事がすべて一目で見て取れる。

【参考記事】「5年を1単位」としてキャリアプランを考えよ

 あまりにも自己満足に走り過ぎだと思うかもしれないが、あなたも取り入れてみてはどうだろう。リストは私が目標を設定し、生産性を向上させ、自分を過小評価する心理を克服する上で非常に役に立ってきた。

セラピストにも勧められ

 効率的な仕事術の指南を読んだことがある人は、「やったことリスト(done list)」とでも呼ぶべきテクニックを知っているかもしれない。私の表計算ソフトの記録もその一種だ。

【参考記事】睡眠の最新トレンド「パワーナップ」の心得

「やったことリスト」が具体的にどういうものかは、提唱者によって異なる。起業家でベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセンは、1日にやり遂げたことをすべてその都度カードに書き込むよう勧めている。そして「1日の終わりに翌日用のカードを準備するとき、その日に書き込んだカードを見て、自分が1日にやったことの多さに感嘆する」のだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

伊ウニクレディト、同業BPMに買収提案 「コメルツ

ワールド

比大統領「犯罪計画見過ごせず」、当局が脅迫で副大統

ワールド

イスラエル指導者に死刑判決を、逮捕状では不十分とイ

ワールド

アダニ問題が印政界に波及、野党が審議求め議会空転
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 9
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 10
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中