中国が爆買いで内需喚起、海南島を免税天国に
ホテル建設ラッシュ
海南島は気候が温暖で60以上のビーチもあることから、ディベロッパーの関心も高い。同島南端に位置する三亜市には、建設中のものも含めて、数多くの高級リゾートが集まっている。シンガポールの3倍の面積を持つ三亜市には1000を超えるホテルがあり、海棠湾(ハイタインベイ)には今後数年以内に30のホテルがオープンする見通し。
その1つが、中国のコングロマリットの復星国際<0656.HK>と、南アのカジノリゾート「サン・シティ」のオーナーであるソル・カーズナー氏が推進する17億ドル規模の「アランティス」プロジェクトだ。
復星国際はロイターの取材に電子メールで回答し、「復星は三亜市の今後の発展について楽観的に考えている」と強調した。
売れ筋は化粧品
ただ、中国人の多くは最近、より手の届く商品にカネを使う傾向にあるようだ。ある日の午後、中国国旅のショッピングセンターでは、シャネル、エスティローダー、ロレアルの化粧品店に長い行列ができていたが、高級腕時計店では閑古鳥が鳴いていた。
CLSAのアナリスト、アーロン・フィッシャー氏は、免税店がまだ限られるため、高級品の国内消費が急増する可能性は低いと話す。
同氏は、価格だけが海外で買い物をする理由ではないと指摘。その高級品が生まれた国で買うことで、より高い満足度が得られるとの考えを示した。
(Farah Master記者 翻訳:吉川彩 編集:橋本俊樹)