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フィリピンドゥテルテ次期比大統領、ジャーナリストは「死んで当然」
Erik De Castro-REUTERS
<強硬な犯罪撲滅を掲げてフィリピン次期大統領の座を射止めたドゥテルテが、ジャーナリスト殺害は「当然だ」と発言。フィリピンはジャーナリストにとってますます危険な国になりそうだ> 写真は、ドゥテルテの巨大な選挙ポスター
This article first appeared in Foreign Policy Magazine.
2003年、フィリピン南部の都市ダバオのロドリゴ・ドゥテルテ市長を批判していた辛口のラジオコメンテーター、ジュン・パラが、バイクに乗った男たちに銃撃され、殺害された事件があった。
5月31日、今やフィリピンの次期大統領であるドゥテルテは、その件について尋ねられて言った。パラが殺されたのは「当然の報い」だと。
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首都マニラでは先週、ベテランの事件記者であるアレックス・バルコバが家族の経営する時計修理店の前で銃撃されて殺された。犯人はまだわかっていない。この事件を受け「どうやってジャーナリストを守るのか?」と記者会見で質問されたドゥテルテは、悪いジャーナリストは死んで当然だと言い放った。
ジャーナリスト32人が一度に虐殺
「ただジャーナリストであるというだけで、暗殺を免れることはない。クソ野郎であればなおさらだ」とドゥテルテは言う。「パラはその良い例だ。彼の名声を貶めるつもりはないが、本当にクソ野郎だった」
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フィリピンはジャーナリストにとって非常に危険な国だ。この30年間で少なくとも174人のジャーナリストが殺害された。特に2009年には、32人ものジャーナリストが一度に虐殺される事件があった。しかしドゥテルテは全く意に介さない。
「率直に言って、殺された奴らのほとんどは何かをやらかしたのだ。間違ったことをしなければ、殺されることはない」
ドゥテルテは大統領選の選挙期間中、犯罪撲滅を公約に掲げていた。何万人もの犯罪者たちを殺してやる、麻薬密売人やイスラム過激派との戦いでは「撃ち殺す」方針で臨む――そう約束していた。ドゥテルテによれば、3~6カ月ですべての犯罪を撲滅できる見込みだ。
銃殺は弾がもったいない
「最初の絞首刑が終わって、その頭部が体から完全に離れるよりも前に、次の絞首刑の準備が始められているだろう」。これは5月初め、現在は廃止されている死刑制度について述べた時の発言だ。銃殺刑だと弾がもったいないので、絞首刑を復活させるという。
ドゥテルテは言った。「私の国を破壊するつもりなら、殺してやる。ぶっ殺す。妥協点はない。法律要件を満たすかぎり、逮捕から逃れよう、抵抗しよう......暴力で挑んでこようとする者に対して、私はこう命令する。『奴らを殺せ』」
6月30日、ドゥテルテは第16代大統領に就任する。