地中海で溺れた赤ちゃん、難民の悲劇は止まらず
ロイターによって確認された乗組員たちの証言によると、シー・ウォッチは、別の子供1人を含む、約25の遺体を回収。シー・ウォッチのチームは全員一致で写真を公開することを決めた。
「こうした悲惨な出来事によって、欧州連合(EU)の政治家がこれ以上の海での死亡を避けようとする呼び掛けは、単なるリップサービス以外の何物でもないことが、現場の支援団体には明白だ」。シー・ウォッチは写真とともに公開した英文の声明文でこう述べた。
「このような写真を見たくないのであれば、彼らを生み出すことを止めなければならない」。シー・ウォッチはこう述べ、欧州は難民に対して安全で法的に保証された移動経路を確保することで、密入国によるさらなる悲劇を無くすよう求めた。
リビアからイタリアへ渡航した難民の数は、過去1週間で今年最多を記録しており、少なくとも700人が海で死亡した、と国連の難民支援組織は29日明らかにしている。
赤ちゃんを乗せたボートは26日遅くリビアのサブラタ近くの港を出発し、海路を進んだことが、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」が実施した生存者からの聴き取り調査で明らかになった。生存者によると、ボートが転覆したとき、何百人が乗船していたという。