ミレ二アル世代は過去、アメリカ企業はジェネレーションZに照準
2020年に労働人口の4割を占めるネットネイティブなZ世代はスピードを重視
5月25日、米企業が、高校生以下の年齢層である「ジェネレーションZ(Z世代)」に照準に定め始めた。こうした企業はまだ数少ないが、増加しつつある。写真は卒業ダンスパーティー用のドレスを選ぶ高校生。ロサンゼルスで2014年3月撮影(2006年 ロイター/Kevork Djansezian)
米企業が、高校生以下の年齢層である「ジェネレーションZ(Z世代)」に照準に定め始めた。こうした企業はまだ数少ないが、増加しつつある。
米国のZ世代の人口は6900万人。ピュー・リサーチの推計によると2020年には米労働人口の40%を占め、いずれは「ミレニアル世代」(7540万人)や「ベビーブーマー」(7490万人)を抜く。このため米企業では幅広い業種で、Z世代にアピールするための長期的な取り組みについて投資家に説明する動きが広がっている。
チェース・グロース・ファンド(運用資産8400万ドル)のポートフォリオマネジャー、ピーター・タズ氏は「新規顧客の獲得はサバイバルの問題だ。今18歳の年齢層はわずか10年後には就職して貯蓄し、401Kプラン(確定拠出年金)の計算をするようになる」と話す。10代の年齢層でオンラインショップの利用が増えているため、タズ氏は店舗型の小売業者を敬遠している。
ゲルスタイン・フィッシャー・マルチファクター・グロース・エクイティ・ファンドのポートフォリオマネジャー、グレッグ・フィッシャー氏はグーグルの親会社であるアルファベットやアップルの株を買っている。13歳の息子を持つフィッシャー氏は、両社がこれからもZ世代に適応し、魅力を保ち続けるとみている。
「1990年代初頭に中国に目を付けた投資家のようなものだ。ある程度リスクを取り、将来に賭ける気概のある企業にとって大きなチャンスが広がっている」という。