お見合い大国インドに同性婚の仲介サイト
しかしこの広告には、仲間の活動家からも批判の声が上がった。「カーストを問わず」としながらも、「できれば同じカーストの人」がいいと書いてあったからだ。これがカースト差別に当たると指摘されたのだが「私はカーストにこだわらないし、相手が異教徒でもいい。ただし、ベジタリアンじゃないと困る」とアイヤルは言う。「誰にだって好みはある」
インドでも都会暮らしで周囲の理解があれば、同性愛者でも差別されることなく生きていける。しかし家族や友人たちから十分な理解を得られない場合も多い。だから同性のパートナー探しにも見合いの要素を採り入れて理解を得やすくする、という発想には一理ある。
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「見合いは時代遅れと思われがちだけれど、共に暮らす相手を探すには最適な方法だと思う」と言うのは、ニューヨークで勉強中のインド人女性だ。彼女はレズビアンで、アメリカでの暮らしを望んでいる。そうすれば正式に結婚でき、堂々と自分の家庭を築けるからだ。
「インドに戻って、私がレズビアンであることを知らない人たちと過ごすときは、まったく別の自分を演じている」と彼女は言う。「インドではそうするしかないけれど」
From GlobalPost.com特約
[2016年5月10日号掲載]