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日本企業「稼ぐ力」に円高・資源安の試練、減益下での先行投資が課題

2016年5月12日(木)19時33分

 ここ数年の構造改革と投資戦略で企業の収益構造は筋肉質になりつつあり、赤字を垂れ流すような状況ではなくなっている。SMBC日興証券のクオンツアナリスト、太田佳代子氏は「企業はコスト削減や為替の影響を受けにくくするなどの努力をしており、資本効率は良くなってきている」と評価した。

 外部環境の不透明感から世界的に投資の動きが鈍くなる中で、将来に向け着々と布石を打つソフトバンクグループ<9984.T>の孫正義社長は、ネット業界で逆風が吹き荒れた2000年のネットバブル崩壊時が「間違いなく最大の投資チャンスだった」と振り返り、同様に今こそ投資のチャンスと指摘する。

 トヨタの豊田社長は「今期は私達の意思が本物かどうかが試される年だ」と覚悟を語った。パナソニックの津賀社長も「意思を込めた減益」と語るように、今年度は経営者の意思が問われる1年になりそうだ。

 (志田義寧 清水律子 編集:北松克朗)

[東京 12日 ロイター]


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