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自動車日産、三菱自に3割超出資し筆頭株主へ
三菱自の不正問題は日産の対トヨタ対抗策へと発展
5月11日、日産自動車が三菱自動車に対し2000億円超を出資し、三菱自の全株式の3割強を取得する方向で最終調整に入ったことが複数の関係筋の話で明らかになった。写真は2015年7月、横浜で(2016年 ロイター/Yuya Shino)
日産自動車<7201.T>が三菱自動車<7211.T>に対して2000億円超を出資し、三菱自の全株式の3割強を取得する方向で最終調整に入ったことがわかった。両社は12日の取締役会で決議する予定。日産は、現在約20%を出資している三菱重工業<7011.T>を上回る筆頭株主になる見通し。複数の関係筋が明らかにした。
日産は今後、燃費試験用データの不正が発覚した三菱自の立て直しを支援するほか、三菱自のブランド力がある東南アジアなどでの生産・販売、電気自動車(EV)の開発などでの連携を図りたい狙いがあるとみられる。
両社はすでに軽自動車事業では協力関係にあるが、会社本体の資本関係はなかった。2011年には、両社で軽自動車の企画開発を手掛ける折半出資の合弁会社を設立、日産向けの軽自動車「デイズ」シリーズを三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)で生産している。
(白木真紀)