最新記事

中国経済

中国・黒竜江省が住宅の過剰解消へ用地取得を制限、一方で購入補助も

住宅購入者には1─1.5%の減税措置を講じるほか、外国人の住宅購入制限も解除

2016年4月27日(水)18時46分

4月27日、中国東北部の黒竜江省は、省内の住宅の供給過剰を2018年までに「妥当な水準」まで緩和するため、住宅用地の取得を制限するほか、住宅購入者への税優遇や補助金交付によって需要を喚起する方針を明らかにした。写真は黒竜江省の高層住宅。1月撮影(2016年 ロイター/Stringer)

 中国東北部の黒竜江省は、省内の住宅の供給過剰を2018年までに「妥当な水準」まで緩和するため、住宅用地の取得を制限するほか、住宅購入者への税優遇や補助金交付によって需要を喚起する方針を明らかにした。

 重工業が盛んだった黒竜江省では、他の多くの省と同様、景気の減速につれて住宅市場が深刻な供給過剰に陥っている。中国政府は今年の不動産業界の主要目標を在庫削減とした。

 黒竜江省政府は21日付の通達で、住宅在庫の一掃に24カ月以上かかった省内の都市は、その後2年間、住宅開発のための用地を確保できなくなると発表。

 また、住宅需要を喚起するため、1軒目あるいは2軒目の住宅購入者には1─1.5%の減税措置を講じるほか、外国人に課してきた住宅購入制限を解除する方針を示した。

 高水準の住宅在庫を抱える都市に対しては、とくに農村部出身者が1軒目の住宅を購入する場合に補助金を交付するよう奨励する、とした。

 中国不動産情報集団(CRIC)によると、黒竜江省の省都ハルビンでは、全住宅在庫の解消に25.88カ月を要する見通し。

 

[香港 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中