中国景気は底打ちか、追加緩和の行方に賛否
エコノミストの間でもこうした見方に同調する動きがある。ANZ銀行は3月インフレ率の発表後に緩和予測を見直し、年内の預金準備率引き下げの回数の予想を従来の3回から1回に修正した。
UBSも15日に中国の今年の成長率予想を6.2%から6.6%に引き上げ、利下げも年内はないとの予想に変えた。ただ、成長の持続性や負債については懸念があるとしている。
事実、新規の負債は今年初めに急増し、このことが3月の力強い経済成長を支えたが、債務の増加は懸念材料だ。国際通貨基金(IMF)も先の報告でこの問題を採り上げ、市中銀行の企業向け融資の15.5%、1兆3000億ドルは利払いに十分な所得のない借り手向けだと指摘した。
国家統計局の広報担当者は15日、「中国は改革という尾根を上っているところで、改革の痛みは続いている。実体経済は困難を増しており、下押し圧力は無視できない」と語った。
(Kevin Yao記者)
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