最新記事

2016米大統領選

トランプ、コロラドでのクルーズ勝利で代議員選出方法を批判 

自らが獲得した代議員にクルーズ陣営が旅行などを提供して票を買おうとしている」とも

2016年4月12日(火)11時44分

4月11日、ドナルド・トランプ氏は、テッド・クルーズ上院議員の陣営が票を買っていると批判した。写真はニューヨーク州で10日撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)

 米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走るドナルド・トランプ氏は11日、コロラド州で9日実施された代議員選出手続きでテッド・クルーズ上院議員が勝利したことを受け、手続きへの懸念を表明するとともに、クルーズ陣営が票を買っていると批判した。

 トランプ氏はFOXニュースに対し「コロラド州、さらに州都デンバー周辺では、投票権を与えられなかったことに対し人々が不満を募らせている。これは政治家の仕業であり、不正な行為だ」と言明した。

 さらにトランプ氏は、同氏が2月にサウスカロライナ州で獲得した代議員をクルーズ議員が造反させようとしていると批判。地元メディアによると、クルーズ議員は週末に開かれた共和党の地方大会で新たに代議員3人を獲得した。

 トランプ氏は「クルーズ陣営は代議員1人1人を狙い撃ちしている」と指摘。同陣営がトランプ氏の獲得した代議員に旅行を提供するなどし、票を買おうとしていると批判し、民主主義のあるべき姿ではないと言明した。

 共和党全国委員会(RNC)の広報担当者はFOXニュースに対し、代議員選出手続きは1年以上前から州で定められており、秘密ではないと説明。「(トランプ氏が)事実を理解していなかったことも考えられるが、公開されている手続きで不正を行うのは難しい」と語った。

 一方、クルーズ陣営の広報担当者は、トランプ氏は敗北から周囲の目をそらすために選出手続きを侮辱していると非難。「トランプ氏は勝てないと不満を訴える癖がある」と述べた。

 これとは別に、トランプ氏の子どもであるエリック・トランプ氏(32)とイバンカ・トランプ氏(34)は、来週のニューヨーク州予備選で共和党員として投票するための登録期限に間に合わなかった。ABCニュースによると、2人は同州で政党に所属していない有権者として登録されているという。

  

[ワシントン 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中