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インド暴動鎮圧に兵士9000人が出動、死者10人に
カースト制度で差別されてきた若者たちの抗議運動が暴徒化
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2月21日、インド北部ハリアナ州で起きた暴動の鎮圧に向け、インド政府は、兵士ら9000人を出動させた。写真は抗議デモを行う「ジャット」。ニューデリーで撮影(2016年 ロイター/Adnan Abidi )
インド北部ハリアナ州で起きた暴動の鎮圧に向け、インド政府は21日、兵士ら9000人を出動させた。同州の警察によると、この暴動による死者は10人、負傷者は150人以上に達している。
暴動を起こしたのは、伝統的身分制度「カースト」での「ジャット」と呼ばれる多数派集団。被差別層に割り当てられる公職などの優先配分の拡大を求めて起こした抗議運動の参加者が暴徒化し、道路や線路を封鎖したほか、水の処理施設を占拠、デリーへの水の供給が遮断される事態となっている。
また、スズキ<7269.T>のインド子会社マルチ・スズキも、部品の納入に支障をきたしたとして工場の操業を停止した。
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