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シリア内戦米ロが27日からの停戦開始を呼び掛け、対ISIS作戦は継続
反体制派は、ISへの軍事作戦継続が、政府軍やロシア軍の攻撃続行の口実になると疑問視
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2月22日、米国とロシアは、シリア内戦の当事者に対し、27日から一時停戦に入るよう促す計画を発表した。シリアのハサカで19日撮影(2016年 ロイター/Rodi Said)
米国とロシアは22日、シリア内戦の当事者に対し、27日から一時停戦に入るよう促す計画を発表した。過激派組織「イスラム国」(IS)や国際武装組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」は対象に含まれない。
これに先立ち、オバマ米大統領とプーチン・ロシア大統領が電話会談した。停戦案の実現には、米ロがそれぞれ支援する陣営に計画を受け入れさせる必要がある。
同案では、政府軍などのアサド政権側と反体制派の双方に自衛のための武力行使を認めており、「イスラム国」などへの軍事作戦は継続できる。
ただ、反体制派「自由シリア軍」の関連組織は、これにより各勢力が入り乱れる反体制派の支配地域に、政府軍やロシア軍が攻撃を続ける口実になる可能性があると指摘。「そうなれば、停戦は崩壊する」と懸念を示した。
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