天津爆発事故後も相次ぐ「爆発」は江沢民派の反撃か
2015年9月10日(木)16時42分
ところが実際に調べてみると、スイカは爆発したというよりも破裂したというのが正しい表現だ。「膨大剤」も日本で普通に市販されているフルメット溶剤に過ぎない。フルメット溶剤の量を間違えたか、天候の影響でスイカが破裂してしまったというだけの話が、「爆発」という強いタイトルによって、海外にまで知られる大ニュースとなってしまったわけだ。
中国の製造現場における安全管理に問題があるのは事実だが、一方でメディア・バイアスによって虚構のリスクがイメージされているのも事実だ。こうした問題を解消するためにはどうするべきか。メディアが節度を持った態度で報道をすることがもっとも重要だが、加えて読者の側も、無理に煽らない地味な報道を評価することが求められているだろう。
[執筆者]
高口康太
ジャーナリスト、翻訳家。1976年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科(博士課程)単位取得退学。独自の切り口から中国・新興国を論じるニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。著書に『なぜ、習近平は激怒したのか――人気漫画家が亡命した理由』(祥伝社)。
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