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シリアオーストラリア、シリア難民1万2000人受け入れと空爆拡大を表明
米英に続きISIS空爆に参加する一方、シリアからの難民に対しては追加枠を設定
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9月9日、オーストラリアのアボット首相(写真)は、これまでの人道的難民受け入れ枠に加え、新たにシリア難民1万2000人を受け入れる方針を示した。6月撮影(2015年 ロイター/Edgar Su)
[シドニー 9日 ロイター] - オーストラリアのアボット首相は9日、これまでの人道的難民受け入れ枠に加え、新たにシリア難民1万2000人を受け入れる方針を示した。合わせて、イラクで行っている過激派組織「イスラム国」に対する空爆をシリアにも拡大することを明らかにした。
同国の現在の難民受け入れ枠は年間1万3750人。同首相は6日、既存枠内でシリア難民への割り当てを拡大するものの、全体の数を増やす計画はないとしており、国内外からの批判が高まっていた。
同首相は、首都キャンベラで記者団に対し「オーストラリアは、イラクや中東の安定、およびオーストラリア人の安全を脅かす存在である『ダーイシュ』(「イスラム国」のアラビア語名)に対抗する国際的な取り組みにコミットし続ける」と述べた。
同首相によると、シリアへの空爆拡大は、米政府からの公式の要請に基づくもの。オーストラリア空軍は、米国が主導するイラク国内での対「イスラム国」作戦にすでに協力しているが、シリアでの役割はこれまで燃料補給や情報収集にとどまっていた。
また同首相は、シリアに隣接する各国に逃れた24万人の援助に向け、4400万豪ドル(3103万米ドル)を支出する方針も表明した。