ドローンの脅威と生きる市民の本音
アジズ・マブクト・アルアムリ
「爆撃現場に車で向かいながら、終わりのない闇に入っていく気がした。兄弟、親戚、友人が一度に意味もなく殺された」(13年12月、イエメン中部のラダで兄の結婚式会場がアメリカのミサイルに攻撃された)
サイード・モハメド・アルユセフィ
「人が集まる場所には誰も行きたがらない。死にたくないからだ」(ラダの悲劇の2日後に結婚式を予定していた)
マリク・ジャラル
「今では誰もが精神疾患患者のようだ。従来の戦闘機はドローンほど正確ではなかったかもしれないが、来てもすぐ帰っていった」(北ワジリスタンの部族長)
ナジール・グル
「ドローンは死の天使だ。いつ誰が死ぬのか、知っているのはドローンだけだ」(パキスタンの商店主)
13年5月、オバマはドローン攻撃について、合法的で効果的で、アメリカ人の命を救っていると擁護した。市民が殺された事実は自分を一生「苦しめる」だろうが、テロリストの脅威とはかりに掛けて考えなければならないとも語った。
調査によれば、パキスタンでドローンに殺された人のうち戦闘員と思われるのは12%、アルカイダのメンバーは4%未満だ。
これでも「効果的」な攻撃だと言うのだろうか。
[2015年3月 3日号掲載]