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ネット規制トルコ政府が悪口だらけのツイッターを遮断
エルドアン首相の締め付けで大手メディアは既に萎縮、独立系サイトが頼みの綱だったが
陰謀 ネット規制強化は政権の汚職隠しとの批判が強い Umit Bektas-Reuters
大型汚職事件に絡み、息子に数百万ユーロの隠蔽を命じるトルコのエルドアン首相のものとされる音声がYouTubeに投稿されたのは2月下旬。大手メディアが沈黙するなかSNSやツイッターなどで話題は拡散した。
「音声は合成」で政敵がリークしたと非難したエルドアンだが、噂が瞬く間に広がったことに困惑したはずだ。フェイスブックやYouTubeを禁じる考えを示し、先週には汚職疑惑をめぐる投稿があふれるツイッターのアクセスを遮断した。
トルコ議会はこれに先立ち、インターネット規制強化法を可決している。政府のサイト検閲を可能にするもので、特定のURLをブロックしたり、批判的なコメントを削除したりできる。
これを独立系ニュースサイトやソーシャルメディアへの脅迫とみる向きもある。トルコでは政府の締め付けで大手メディアが萎縮し、記者の自己検閲も広がっており、独立系サイトや市民ジャーナリストが重要なニュース発信元になっているからだ。
規制強化法は人々のプライバシーを守るのに役立つ、と政府は言う。でも一番守りたいのはエルドアンだろう。
From GlobalPost.com特約
[2014年4月 1日号掲載]