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インドバンガロールの渋滞にハイテクの救世主
インド南部カルナタカ州の州都バンガロールの人々は、悪夢のような交通渋滞に悩まされてきた。
そこに「ハイテク」という救世主が現れた。バンガロールの交通警察は自動監視カメラや携帯端末ブラックベリー、電光掲示板などを配備し、それらをすべて最先端の交通管理センターに接続するシステムを作り上げた。
交通警察のプラビーン・スードは「人々の交通マナーが大きく変わった」と言う。ドライバーは信号を守り、横断歩道の手前で停止し、違反者は素直に罰金を払うようになった。警官がブラックベリーを使って、現場ですぐに公的領収書を発行するようになったからだ。
ほんの数年前まで、警官たちは無線機で交通管制室とやりとりし、渋滞をさばこうと四苦八苦していた。だが今では分岐合流点にある監視カメラからは渋滞情報、市バスのGPS(衛星利用測位システム)からはバスの走行スピード情報が交通管理センターに送信される。集まったデータを基に信号機の調整が行われるようになり、ラッシュアワーの渋滞が以前より改善されたという。
それでも街に370万台の車があふれ、しかも毎日1000台ずつ増えている現状では交通整理は途方もない難題。ハイテクを駆使しても解決はなかなか見込めない。
*グローバル・ポスト特約
GlobalPost.com
[2010年4月21日号掲載]