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F1レースの主導権はドライバーに回帰
莫大な費用が掛かるF1はこの2年、コスト削減のためにルール改正を重ねてきた。レースはどう変わるのか。元F1レーサーのジャン・アレジが本誌に寄稿した。
多くのファンがマシンの優劣で勝敗が決まることを嘆いていた。ルール改正は、ルノーやフェラーリなど資金が豊富な強豪とその他のチームの格差を縮めるためのものだ。ところが、金融危機の余波に見舞われた09年シーズンは、開幕前にBMWとホンダが撤退。新興チームが台頭するという波乱の展開に。優勝したブラウンGPはホンダを引き継いだ新顔だ。
来シーズンの開幕を前に確かなのは、レースの重点がドライバーの技術に移ること。週末のフリー走行以外のテスト走行が禁止されたことで、ベテランドライバーへのオファーが殺到。ミハエル・シューマッハーの復帰も噂される。
レース中の給油を禁止する新たなルールも導入される。ドライバーにとってレースはよりエキサイティングなものになるはずだ。もちろんファンにとっても。
[2009年12月30日号掲載]