最新記事

BOOKS

「母になっても自分は自分だった」...コメディエンヌのジェニー・スレートが語る「私になり切る覚悟」

It’s a Relief That I Am the Mom

2024年11月15日(金)18時10分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)
俳優・コメディエンヌのジェニー・スレート

「私自身が人間として、より集中するようになった」と語るスレート EMILY SANDIFER

<エッセー集を出した俳優・コメディエンヌが語る「私という生命体」とは?>

俳優・コメディエンヌのジェニー・スレートは、本当の自分になり切る覚悟ができている。

「私の仕事にはっきり出ていると思うのは、私自身の旅。母親としての私だけじゃなくて、発展途上のアーティストとしての私も含めた自分自身とのつながり。弱い自分はもういないと感じる」

彼女はこの自信を、母性へのユニークな旅についてのエッセー集『生命体(Lifeform)』(リトル・ブラウン社刊)につづっている。この本を書き始めたのは、昔の自分を失うのが怖かったからだ。

「私の人生と仕事のキャリア、そこにある私のアイデンティティーを守りたかった。当時は妊娠直後だったので」


でも結局、彼女が探していたのは昔の自分ではなく、新しい自分だったという。「訴えたいことが増えて、でも(自分の価値を)証明する必要はほとんどない。昔とは全然違う。20代、30代のときに感じていた絶望感はない」

そして今、この新しい自分が力を与えてくれる。「スタンダップ(コメディー)をやっているときも本を書いているときも、部屋の中にとても素敵で精神的に安定したママがいる。そのママは私なんだっていう感覚。こんな経験は生まれて初めて」と語るスレートに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。

◇ ◇ ◇


──この本を書けたことを誇りに思っている?

とっても。『生命体』という書名なのは、私が体の中で生命を育てていたからというだけじゃない。名前のない、この不思議な形をしたものが私の人生の形であり、私はその中の生命体なんだという事実を前向きに受け入れているからでもある。

キャリア
企業も働き手も幸せに...「期待以上のマッチング」を実現し続ける転職エージェントがしていること
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国CPI、2月は0.7%下落 昨年1月以来のマイ

ワールド

米下院共和党がつなぎ予算案発表 11日採決へ

ビジネス

米FRBは金利政策に慎重であるべき=デイリーSF連

ワールド

米国との建設的な対話に全面的にコミット=ゼレンスキ
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    メーガン妃からキャサリン妃への「同情発言」が話題…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 3

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 3

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 4

    メーガン妃からキャサリン妃への「同情発言」が話題…

  • 5

    「指を入れるのが好きじゃない」...フランス発ベスト…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗

特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗

2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う