「恐ろしい悲劇...」現代に生きる黒人女性が、過去の「奴隷制」を体験したら
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歴史や祖先とのつながりを忘れるべきではないと語るジョンソン THOMAS BRUNOT
<黒人作家がタイムスリップで奴隷制に直面する『キンドレッド』。主演に抜擢されたマロリー・ジョンソンが語る過去と現実>
奴隷制の恐怖を、現代の私たちも社会として感じることができる。そのように歴史を理解する手段の1つが、FXネットワークとHuluのドラマシリーズ『キンドレッド』だ。
原作はオクタビア・E・バトラーの1979年のベストセラー小説(邦訳・河出書房新社)。現代から19世紀の農園にタイムスリップを繰り返す駆け出しの作家デイナ役に、新鋭のマロリー・ジョンソンが抜擢された。
「私にとって前に進む唯一の方法は、昔に立ち返ること。この国で......何が私たちをここに連れてきたのか、どうして現在の状況に至ったのか、話し合って考えることができる唯一の方法だ」
この番組は「私たちが皆、ある意味でキンドレッド(同じ起源)のつながりを持っているという本当に美しいことを教えてくれる」。
「歴史の中から」語ることで「奴隷制を新たな目で見る」ことができると、ジョンソンは言う。「(デイナの)奴隷制への反応は、彼女の祖先がトラウマに対処しなければならなかった方法と懸け離れているわけではない」。本誌H・アラン・スコットがジョンソンに話を聞いた。
――デイナを演じていてエキサイティングなことは?
ああ、もう、たくさんあって。デイナと彼女の祖先とのつながりに、魅力的で、豊かで、力強いものを感じた。私は彼女に恋をした。とても激しくて強い人。それを自分の人生の中で体現したい。
――私たちが今も奴隷制の遺産とつながっていることを、番組は見事に表現している。
この恐ろしい悲劇から、私たちは遠く離れたところにいるわけではない。その直接的なつながりを見せてくれる。過去に起きたことは私たちに強い影響を与えていて、私たちは今もまだ、その反響に対処しようとしている。
――この番組はジャンルにとらわれず、さまざまなことを表現している。
ジャンルを特定できない、そこが本当に素晴らしいところ。ミステリー、トラウマ、SF、ホラー、ロマンチックコメディー、全てが1つになっている。
――大役にひるまなかった?
怖かった。ジュリアード音楽院を卒業したばかりで、みんなが私の先生という感じだった。
――『キンドレッド』を見てどんなことを感じてほしいか。
声を上げられない人のために、黒人として私たちの物語を語り続ける重要性だ。