最新記事

ファッション

ダイアナ妃の「スカート丈」、人生の浮き沈みに比例した「変遷」を振り返る

How Princess Diana's Skirts Acted as a 'Barometer' For Her Changing Life

2022年04月16日(土)16時11分
ジェームズ・クロフォード=スミス
ダイアナ妃

MIKE SEGAR/DYLAN MARTINEZ/Stringer-Reuters

<保守的だった新婚時代から、離婚直前の「リベンジドレス」、さらには自由を手にした後の「彼女らしい」スタイルまでを振り返る>

イギリスの故ダイアナ元皇太子妃は、20世紀の世界において最も大きな注目を集めた人物のひとりであり、国民の敬愛を集めた英王室のファッションアイコンとして、今も多くの人々の記憶に残っている。

彼女がパリで起きた自動車事故により、36歳の若さで悲劇的な死を遂げてから25年。そのスタイルは今も、世界中のインフルエンサーやデザイナーのお手本であり続けている。

ダイアナの友人で御用達デザイナーでもあったキャサリン・ウォーカーは、ダイアナの装いには、彼女の波乱に満ちた人生が反映されていたと考えている。「ファッション・ジャーナリストたちの間で、ダイアナのスカートの『丈』は常に大きな話題だった」と彼女は指摘し、さらにこう続けた。

「彼女のスカート丈が、その時々で変化していたのは確かだ。ダイアナの人生における変化を反映する、ちょっとしたバロメーターのようだったと記憶している。チャールズ皇太子と離婚した時は、スカート丈が長くなった。最も短かったのは、おそらく亡くなる少し前のあたりだ。彼女は流行を追わず、自分に似合うものを身に着けていた。私はそこが好きだった」

スカート丈にはダイアナのどのような心情や生活の変化が映し出されていたのかを検証した。

保守的だった新婚時代

スペンサー伯爵家の令嬢だったダイアナは、1981年にチャールズ皇太子と結婚。突如として世界中の注目を集める存在となり、その装いにも多くのものが求められるようになった。

マスコミから「シャイ・ダイ(恥ずかしがり屋のダイアナ)」の愛称をつけられた当時の彼女は、ガーリッシュで保守的なスタイルだった。首元から足首までを覆い、白いタイツで素足を隠していた。

220416web_dan02.jpg

1983年にオーストラリアを訪問した時のダイアナ妃 REUTERS/Stringer

公務の際に求められる装いについて学ぶにつれ、彼女は少しずつ、それまでの伝統から脱却し始めた。一般市民と会う時には、手袋を着けることを拒んだ。手袋があることで、人々との間に不必要な壁や距離が生まれると感じたためだ。

自分をしっかり持った、自信に満ちたダイアナが生まれつつあったが、彼女はその後も数年間は「シャイ・ダイ」らしい、足首までの長いスカートを着用していた。

90年代のプリンセス

1990年代に入ると、ダイアナは80年代に身に着けていたフリルを卒業。新たなミレニアムまでの10年間は、シンプルでシックなスタイルを好んだ。

膝下までの長い丈のスカートは履かなくなり、代わりにキャサリン・ウォーカー、ジャスパー・コンランやトマス・スターゼフスキーがデザインした、膝丈のスーツを身に着けるようになった。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザで戦争犯罪容

ビジネス

米中古住宅販売、10月は3.4%増の396万戸 

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、4
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が妊娠発表後、初めて公の場…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること