「処女の母親」という選択 性交渉経験のないままシングルマザーになった彼女の想い
IUIはトラウマ的経験
2017年、ゴッドソールは33歳のときに決意し行動に起こした。オンラインで精子提供者を選び、子宮内精子注入法(IUI)として知られる人工授精のために2,000ドル(約23万円)以上を支払い、施術台に乗った。これは彼女の人生で最も「トラウマ的な経験」の1つだったという。
「医師らは、子宮内に精子を注入する専用のカテーテルを挿入する前に、膣を開くために検鏡を使ったのですが、それがとても苦痛でした」
「医師らは後から、私の感じた痛みは処女であることが理由だと説明しました。心理的にも肉体的にも、私はそこでの活動に慣れていなかったのです」
初めての処置は失敗に終わり、ゴッドソールはさらに数千ドルを費やしました。そしてついに2018年半ば、人工授精に成功し妊娠したことを知って大喜びした。
母親になることは価値がある
シングルで、しかも性行経験のないまま母親になったゴッドソール。心身ともに大きな苦痛とともに歩んだ道のりだった。
しかし、人工授精を決断しスカーレットを産み「母親になることは価値がある」と語った。スカーレットは間もなく3歳になる。
さらに、2人目も希望しているという。また精子提供を受け、人工授精で妊娠し産んで、スカーレットを「お姉さん」にしてあげたいのだ。しかし、シングルマザーである彼女には二度目の人工授精にかかる費用は高すぎる。残念だが、彼女に経済的な余裕はない。
ゴッドソールはそもそも結婚するために男性と出会うことを否定はしていないがスカーレットを授かって分かったことがある。それは「誇り高き処女」の自分は、汗をかいてセックスに勤しみシーツの間で蒸れたりするよりも「母」になることの方が充実しているということだ。
「セックスをしたことがない自分は普通じゃないと思っていたし、セックスがどんなものかも知らずに死にたくありませんでした」とゴッドソール。
「今でもセックスがどういうものか、経験してない私は損をしているんじゃないかと思うことはあるけど、将来を約束できない適当な相手とするほどではない。そんなことより、娘がいるという事実がずっと大切なんです」
<注目の記事>
女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚から育てる人工子宮システムを中国が開発
騙されて子宮を奪われるインドの農民女性たち
子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「両親」になった