「処女の母親」という選択 性交渉経験のないままシングルマザーになった彼女の想い
当時7カ月の娘のスカーレットちゃんと Courtesy Kimberley Goodsall
<男性とのセックスなしで赤ちゃんを産むシングル女性は、誰もが想像するよりもはるかに一般的で、ある種のトラウマのために性的関係を持たないが子供を望むというカップルもいる>
世の中には、結婚して子供がほしい女性がいるように、逆も然りで結婚せずシングルでも子供がほしい、と考えるひともいる。英デイリー・メールのストーリーに登場する英国在住のキンバリー・ゴッドソールさんは後者だ。
彼女は38歳の処女。セックスの経験がないにもかかわらず、妊娠と出産について話している。排卵誘発剤に2万1,000ドル(約240万円)以上を費やし、その後2019年2月に娘のスカーレットちゃんを授かった。
「"無原罪の御宿り"*や、スカーレットと私が降誕劇のスターになるべきか、とか、友人から、その類のジョークは散々聞課されました。それを聞いても何も怒ってはいませんよ」
増える「処女の母親」という選択
実は、パートナーや異性と体の関係を持つ前に子供を産むことを選択する「処女の母親」は増えている。セックスをすることなく赤ちゃんを産む女性は、誰もが想像するよりもはるかに一般的で、ある種のトラウマのために性的関係を持たないが子供を望むというカップルもいる。ゴッドソールはその一例で、英国の少なくとも4つの不妊治療クリニックは近年、異性愛者の処女が妊娠するためにサポートしてきた。
英国のある産科医は、妊娠したいと思っていた性行経験のない女性3人をケアしたと、ABCNewsに語った。 「1人は多忙なキャリアウーマンで、セクシュアリティを探求する機会を自らに与えていなかったと思います。3人ともバランスが取れていて、精神的にも母親になる準備はできていました」と話す。
米国にどれほど「処女の母親」が存在するか正確な数は不明だが、英国と同様に女性が性交渉を持たないで母親になるのを全国の産科医が助けている可能性はある。
「ロマンチックな人生観だと思いますが、幼い頃から子供が欲しかった。そして結婚しようとしている人とだけセックスしたいと思っていました」と彼女は言う。
交際に発展した男性は2人いたが、セックスすることなく、どちらも約3か月しか続きませんでした。「それで20代半ばまでに結婚していなかったとき、私は失敗したと感じました」
ゴッドソールは30代半ばまでに理想の男性を見つけられていない現実と、刻々と過ぎる体内時計のリミットに打ちひしがれた。
「私が母親になる夢を覚えている限り、子供を持つという夢を実現することなく、一生を終えるという考えには耐えられませんでした」