最新記事

韓国ドラマ

「BLACKPINKジス」主演ドラマ、批判殺到で打ち切り危機...協賛の撤退相次ぐ

Brands Withdraw Support For Blackpink Member Jisoo's Drama Following Backlash

2021年12月22日(水)12時35分
ジェニファー・マノンド
BLACKPINKジス

sooyaaa/Instagram

<民主化運動を侮辱していると批判が殺到。協賛企業は、事前に「脚本のあらすじは一切知らされていなかった」と釈明>

BLACKPINKのメンバーであるジスが主演し、放送前から内容が物議を醸していた韓国ドラマ『スノードロップ』への抗議活動が広がりを見せている。オンラインコミュニティの参加者たちがドラマの協賛企業に対する不買運動を呼びかけ、そうした企業の協賛撤退に発展しているためだ。

韓国大統領府がネット上で国民からの請願を受け付ける掲示板でも、スノードロップの放送中止を求める請願書に30万人以上が署名している。

すでに第2話まで放送されたこのドラマを見た人々は韓国のオンラインコミュニティーサイトtheqooで、ドラマに登場する企業の商品をボイコットするよう呼びかけ始めた。ドラマに登場するブランドが列挙され、協賛企業の撤退を求める声が強まっていった。

ドラマに主演したのはBLACKPINKのジスと、相手役を務めるチョン・へイン。民主化運動が盛んだった時代の1987年の韓国を舞台に、民主活動家の学生と勘違いされた北朝鮮スパイの男性と、彼を助けた女子大生の切ない恋が物語の軸となる。

しかしドラマは放送前から批判を受けていた。本作は民主化の歴史を歪めて描いており、政情不安を抑えようと過酷な弾圧を行った政府当局やスパイを美化しており、拷問や殺害された人々を含む民主化運動の支持者を侮辱している、というのが批判派の主張だ。

放送するJTBCは「ドラマの登場人物は政府機関を代表している訳ではない」と説明したが、多くの人は納得できなかったようだ。

過去には打ち切りになったドラマも

BLACKPINKのジス(sooyaaa/Instagram)


本作の最大のスポンサー企業だったP&Jグループなど、すでにドラマへの協賛を撤回すると発表する企業も現れている。P&Jグループは協賛を決めた段階で「内容は知らされていなかった」と表明した。

有機食品ブランドのSsarijaiも、協賛の撤回を発表した。ファッションブランドGANISONGは、「協賛の要請があった段階では、脚本のあらすじは一切知らされていなかった」としている。

韓国で、視聴者によるドラマへの抗議運動は今回が初めてのことではない。ファンタジー要素の強い時代劇『朝鮮駆魔師』は今年3月、歴史を歪曲しているとの主張や、中国風の小道具が多く使われていたことへの批判を受け、放送2回で打ち切られてしまった。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:ウクライナ巡り市民が告発し合うロシア、「密告

ワールド

台湾総統、太平洋3カ国訪問へ 米立ち寄り先の詳細は

ワールド

IAEA理事会、イランに協力改善求める決議採択

ワールド

中国、二国間貿易推進へ米国と対話する用意ある=商務
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 5

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること