メーガン妃の「炎上」、アルゴリズムが自動で「延焼」させていた──解析調査
Meghan Markle Online Hate Campaign Fueled by Twitter's Own Algorithm―Report
「ツイッターがかつては、そうした一次アカウントの40%を利用停止にしていたことと、それらのアカウントが利用停止措置を回避するための対策を講じていたことを、私たちは確認した」
「プロフィール欄で『パロディ』と謳っているアカウントもあるが、実際にはパロディなどではない。別のアカウントは検知されるのを避けるため、メーガン妃に対する人種差別的な書き込みをする際に、遠まわしな表現を用いていた」
これらのアカウントは、ツイッターだけでなくブログやYouTubeにも同様の誹謗中傷を投稿していたことがわかった、とレポートには書かれている。調査対象となったアカウントのうち1件は、フォロワー599人に向けて、メッセージを11万1031回投稿していた。別のアカウントは、フォロワー665人に向けて8万9600回投稿していた。
攻撃的コンテンツの約70%に関与
「私たちは解析によって、ヘイト投稿だけを行う一次アカウント55件と、一次アカウントの投稿を拡散させることを主な目的とした二次的なヘイトアカウントを28件、特定した」とレポートには書かれている。
「それらのアカウントが投稿したツイートと、18万7631人のフォロワーによる手助けを合わせると、ヘンリー王子とメーガン妃を標的にしたコンテンツ全体のおよそ70%にも上る」
「当社の解析ツールと外部の解析ツールを用いたところ、そうした投稿が表示され得るユーザー数(ユニーク・リーチ数)は、合計で1700万人に上ると推定される」
メーガン妃は2020年10月、ポッドキャスト「ティーンエイジャー・セラピー」に出演した際、「私は男女含めて、2019年に世界で最もオンライン上で誹謗中傷を受けた人間だと聞いている」と語っていた。「人前に姿を現さなかった期間が8カ月もあったというのに」
「産前と産後、私は世間に姿を現さなかったのだが、それでも、でっちあげられた話が次々と流されていた。ほとんど、生きてはいけないと思えるほどだった」。2021年3月に行われたオプラ・ウィンフリーとのインタビューでは、主要メディアで自分に関する否定的な報道が繰り広げられているせいで、自殺を考えたこともあったと明かしている。
ヘンリー王子は、メーガン妃がさらされている状況を、母親の故ダイアナ妃の状況と比較し、ウィンフリーにこう述べた。「私が何よりも心配しているのは、歴史が繰り返されることだ。これまでに何度も、公の場で繰り返しそう発言してきた。それなのに今、目の前で歴史が繰り返されている。けれども、今回は以前よりもひどい状況かもしれない」
「いや、前よりもはるかに危険だと言って間違いない。人種的要素とソーシャルメディアが絡んでいるからだ。歴史が繰り返されていると私が述べるとき、それは私の母のことを指している」
(翻訳:ガリレオ)