最新記事

ウェルネス

美容・健康グッズ、片っ端から試して学んだ最大の事実

My Year of Fancy Wellness Products

2019年12月16日(月)16時30分
シャノン・パラス(科学ジャーナリスト)

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE

<宣伝文句どおりの効果は本当にあるのか? 実際のところを調べて試してたどり着いたのは超シンプルな結論だった>

この1年、私はオンライン誌スレートに美容・健康グッズを評価するコラムを書いてきた。題して「Well,Actually (でも本当は)」。お肌や体に「いい」とされる商品を片っ端から集めて、もちろん素敵な宣伝文句はうのみにせず、文献を調べて専門家に話を聞き、自分で試して判定を下してきた。

そこから学んだ最大の事実は、まあ最初から分かっていたことだけれど、この世に奇跡の妙薬など存在しないということ。ほかにも多くの教訓を得たと思うが、それをうまく説明するのは難しい。

新商品は次から次と出てくるし、私たちの購買意欲を刺激する広告や紹介記事もあふれている。でも、そういうものを買うべきかと問われたら、たいていの場合、肩をすくめてみせるしかない。もちろん、本当にひどい商品には駄目出 しをする。でもたいていは、こんな言い方になってしまう。

「悪くないけど、格別に良くもない」。その香りが好きで自分の肌に合うと思い、捨ててもいいお金があるのなら、買えばいい。

体に良さそうなものを見つけるのは楽しいし、買っただけで満足するかもしれない。でも、それが本当に自分に効くかどうかは自分にしか分からない。だから、商品テストのコラムニストが書くことを安易に信じてはいけない。私もいろんな商品について「試してみる価値あり」と書いて推奨してきた。しかし、実際に自分が今も使い続けているものはほんの少しだ。

評価を信用しなくなった

グロッシアーのリップバームは「ヴァセリンと変わらない」と評価したけれど、あれから何カ月もたった今も、私のメーク用品の棚にはグロッシアーのチューブがある。

フィットネス事業を展開するペロトンのトレッドミル(ランニングマシン)を試した後は、実際にトレッドミルのレッスンに申し込みをした (ペロトンではなく自宅近くのスタジオだが)。45分間、快適レベルを優に超えても走り続けるのが(しかも1レッスン35ドル払って)楽しいか、拷問と感じるかはその人次第。1年前の私なら、そんなのはお金の無駄と切り捨てただろう。でも実を言うと、私は今も続けている。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏の出生地主義廃止に差し止め命令、米連邦地

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅安、トランプ氏の利下げ要求に

ワールド

トランプ氏、FRBが自らの金利巡る発言聞くと期待 

ワールド

FRB、サイトから多様性の項目削除 トランプ氏の就
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    ヘンリー王子「画期的勝利で和解」...メディアが違法…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    メーガン妃とヘンリー王子の「山火事見物」に大ブー…

  • 5

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 1

    メーガン妃とヘンリー王子の「山火事見物」に大ブー…

  • 2

    24歳年上の富豪と結婚してメラニアが得たものと失っ…

  • 3

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 4

    「男性に守られるだけのヒロイン像」は絶滅?...韓ド…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    ヨルダン皇太子一家の「グリーティングカード流出」…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…

  • 4

    キャサリン妃の「結婚前からの大変身」が話題に...「…

  • 5

    韓国Z世代の人気ラッパー、イ・ヨンジが語った「Small …

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプの頭の中

特集:トランプの頭の中

2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る