FRB、サイトから多様性の項目削除 トランプ氏の就任前後
米連邦準備理事会(FRB)のウェブサイトから「多様性と包摂性」に関する項目が削除されているほか、少なくとも一部の地区連銀のウェブサイトにも同様の変更がされていることが分かった。写真はパウエルFRB議長。2024年5月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウェブサイトから「多様性と包摂性」に関する項目が削除されているほか、少なくとも一部の地区連銀のウェブサイトにも同様の変更がされていることが分かった。多様性と包括性に関する以前のページは、デフォルトでホームページ戻るなどの設定がされている。
過去のウェブページを閲覧できるウェイバックマシンのアーカイブによると、変更は20日のトランプ米大統領就任式の前後に行われたとみられる。
トランプ大統領は20日、連邦政府が男性と女性の2つの性別のみを認め、変更はできないとする大統領令を出したほか、21日には、民間部門にDEI(多様性・公平性・包摂性)プログラムの廃止を迫る大統領令を発表した。
FRBのパウエル議長は、議長就任以前から雇用と採用において広範囲に網を張って人材を獲得した企業こそが高い業績を収めていると主張しており、2021年に他の中央銀行と共催した会議で「官民での私のキャリアを通じて、最も優れ、成功している組織が多くの場合、多様性と包摂性に対して強く持続的なコミットメントを掲げていることを目にしてきた」と述べている。
FRBは、今回の変更のほか雇用や採用慣行への影響についてコメントしていない。