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美容・健康グッズ、片っ端から試して学んだ最大の事実

My Year of Fancy Wellness Products

2019年12月16日(月)16時30分
シャノン・パラス(科学ジャーナリスト)

ネティポット(鼻洗浄器) を使った鼻うがいも、少なくとも風邪のひき始めには今も熱心にやっている。ホットヨガも飽きずに続けている。

大麻の成分に由来するカンナビジオール(CBD)を用いた製品のことは、かつてコラムで酷評した。炭酸水やマスカラにまでCBDを入れるのはばかげているという判断は今も変わらない。でも今の私はCBDオイルを日々使っていて、寝る前に2滴を舌下に垂らしている。それで得られるリラックス感は単なるプラシーボ(偽薬)効果かもしれないが、自分にとって気持ちいいのは確かだ。

一方で、木炭で水を浄化できるというのは嘘だと信じている。髪質に合わせてカスタマイズできる特製シャンプーも無意味だと思う。ビタミン剤は、医師に勧められない限り必要ない。こうしたものは買うだけ無駄だ。

最初は楽しくても、すぐに飽きるものもある。泡が出るフットバスは、コラムで紹介してから1〜2回使ったきりだ。にきび用のパッチは、あれ以来注文していない。ほれ込んだジェルマニキュアのキットも、デスクの上に置き去りのままだ(従来のマニキュアのほうが、ずっと落とすのが楽だと気付いた)。

ほかのライターの紹介記事を読んで衝動買いしたものも含め、結果として失敗だったと思う商品はたくさんある。厄介なことに、こうしたツールや化粧品はしばらく使い続けないと、いいか悪いか分からない。

スティック形のファンデーションは、効果は普通のものとほとんど変わらないのに消耗が早かった。指圧マットは、わざわざ広げて足踏みするほどの効果を感じなかった。

この1年で私が得た最大の収穫は、他人の書くことを今まで以上に信用しなくなったことかもしれない。この人は自分で推奨した商品を自分でどれくらい使っているのか、ただ締め切りに追われて書いているだけじゃないかと、疑いの目で見るようになった。

効果よりも大事なもの

科学的な主張については、以前からうのみにしないよう注意してきた。「でも本当は」というタイトルを付けた以上、私はひたすらファクトチェックに徹してきた。

私は今でも、次々と売り出されるさまざまな商品について、客観的に見て何が真実で何が嘘なのかを慎重に見分ける地道な作業には、やるだけの価値があると思っている。そういう行為はジャーナリズムの基本だ。

この1年の商品テストの積み重ねで、私が確信するようになったこと。それは、世の中には宣伝文句どおりの効果を発揮する商品もあるが、だからと言って自分の役に立つとは限らないということ。一方で、ほとんど何の役にも立たないものでも、自分にとってはそれが快適な場合(ホットヨガをやる部屋の暑さや、美顔器の微妙な振動など)もあるということだ。

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