最新記事

英王室

メーガン妃へのマタハラツイート、7割がわずか20のアカウントから

2019年03月12日(火)18時00分
松丸さとみ

1月から2月中旬までの間にヘイト・ツイートの数は5204件に達した Chris Jackson-REUTERS

<メーガン妃に対して数多くの嫌がらせツイートが投稿されているが、その7割がわずか20のツイッターアカウントから発信されていることが明らかになった>

反メーガンのツイート、1カ月半で5200件超

英チャールズ皇太子の次男ハリー王子と結婚した元ハリウッド女優のメーガン妃に対して数多くのマタハラツイートやヘイト・ツイートが投稿されているが、その7割がわずか20のツイッターアカウントから発信されていることがこのほど明らかになった。

サセックス公爵夫人ことメーガン妃は現在、ハリー王子との子を妊娠している。しかしその妊娠を「ウソ」だと主張するものや「国に帰れ」などの嫌がらせツイートが横行しており、英国王室はソーシャル・メディア(SNS)のガイドラインを発表するに至った。

米メディアCNNによると、人種差別やファシズムに関するリサーチを行なっている英国の団体ホープ・ノット・ヘイト(憎悪ではなく希望を)が、1月から2月中旬までの1カ月半に発信された、メーガン妃に否定的なハッシュタグを使ったツイートについて調査した。CNNは細かい数字を掲載していないが、英デイリーメール紙はホープ・ノット・ヘイトが分析したヘイト・ツイートの数は5204件に達したと伝えている。

メーガン妃に否定的なハッシュタグには、英国が欧州連合から離脱する「Brexit」(ブレグジット)をもじって「megxit」(メグジット)としたものや、「ペテン師公爵夫人」(Charlatanduchess)というものもある。CNNによるとこうしたハッシュタグは、「Brexit」や、トランプ大統領のキャッチフレーズ「アメリカを再び偉大に」を意味する「MAGA」といった政治的なハッシュタグとともに使われることもあるという。

たまりかねた王室、ブロックも辞さないとの方針を提示

デイリーメールによると、ホープ・ノット・ヘイトの調査で、5204件に達したメーガン妃へのヘイト・ツイートのうち70%に相当する3600件超がわずか20のアカウントから発信されていたことが分かった。そのほとんどが、一連のヘイト・ツイートを発信するためだけに開設されたアカウントだ。中には、あからさまな人種差別や「国へ帰れ」などの言葉も含まれていた。ハリー王子の子を妊娠しているのなんて嘘であり、それを隠し切るために代理母を雇っているという理論を展開しているツイートもあるという。

ホープ・ノット・ヘイトの調査員はデイリーメールに対し、「我々のデータ分析によると、アンチ・メーガンの挑発的なツイートがいかに少数のアカウントから発信されていたかが分かる」と語った。また、この傾向は例えばアンチ・イスラムを唱えるオンラインでの嫌がらせにも同じことが言え、一部のアカウントやボットと呼ばれる自動で発言するアカウントが協力してメッセージを広めていると指摘している。

こうした事態を受けて英国王室は、ソーシャル・メディア・コミュニケーション・ガイドラインを発表した。王室や、チャールズ皇太子夫妻の公邸クラレンス・ハウス、ウィリアム王子夫妻などが暮らすケンジントン宮殿がそれぞれ運営する公式SNSでコミュニケーションする際の指針となるものだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進

ビジネス

トランプ氏が解任「検討中」とNEC委員長、強まるF
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    ハン・ガンのノーベル文学賞受賞はなぜ革新的なのか?…

  • 1

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 2

    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 1

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプショック

特集:トランプショック

2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?