自分に自信のない女性を食いものにする不誠実な女たち

被害に遭うのは笑顔のセレブやインフルエンサーではなく、商品を購入した女性(写真はイメージ) Motortion-iStock
<各界のセレブや自称インフルエンサーたちが「私も飲んでます」顔で、一度だって飲んだことのないサプリの宣伝に一役買っている>
年末年始のパーティーシーズン、思いっ切り食べたよね、私たち。だっておめでたいし、この季節なら太めになった体形も少しはダウンのコートで隠せるから。でもダイエット産業やファッション誌は、つかの間の快楽も許してくれない。もうすぐ夏だよ、その不健康で醜悪な食生活の罪を早くあがなわないと、インスタ映えする水着写真は撮れないよ。さあ、早くダイエットに励まなくちゃ......。
もう慣れっこなのは事実だけれど、これってやっぱりひどくない? ダイエット系の広告なんて、昔から鼻をつまんで見ていたもの。でも、今の主戦場はソーシャルメディアだ。各界のセレブや自称インフルエンサーたちが「私も飲んでます」顔でスリムな体形を披露し、実は一度だって飲んだことのないサプリの宣伝に一役買っている。
腹をへこませ、芸術的な照明の下で厚いメークを施してダイエット飲料の隣に立つセレブたち。自分も体重の悩みがあるかのように語り、今のスリムな体は「この粉末ドリンク」のおかげだと言い張る。専属のトレーナーや美容整形外科、写真修整ソフトの力を借りていることなど、おくびにも出さない。
【参考記事】女を潰すのは女──海外版お局様「女王蜂」と呼ばれる女性管理職のパワハラ心理
商品名にはたいてい「スリム」「健康」「モデル」といった言葉が並び、素敵なデトックス(解毒)効果をうたっているけれど、うっかりすると下痢や「肛門の焼けつくような痛み」を伴いますよという注意書きはどこにもない。
被害を受けるのは常に疑うことを知らない若い女性たち Motortion-iStock
デトックスも痩身サプリも、要は下剤。飲めば数日にわたって異常な便通や膨満感をもたらし、場合によっては過食傾向を伴う摂食障害を引き起こしかねない。もちろんその被害に遭うのは笑顔のセレブやインフルエンサーではなく、商品を購入した女性たちだ。
私はもうこんな欺瞞に耐えられない。自分の体に自信が持てない女性の弱みに付け込んでお金を儲けたり、女性を外見で判断する男性上位社会のいじめに加担するような無責任な行為には、へどが出る。
米食品医薬品局(FDA)の認可もなく、専門家も首をかしげるような商品の宣伝をするのは許し難い行為だ。疑うことを知らないファンたちに、ただの下剤を売りつける。そうまでして金儲けがしたいのか。若いファンの人生がめちゃめちゃになっても構わないのか。