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もうハンバーガーじゃない? 健康志向のファストフードサラダ、米「スイートグリーン」の躍進

2018年12月03日(月)13時00分
寺町幸枝

同社は、仕入れから店舗運営に至るまで各店舗で背景が異なる。そのため、農家やサプライヤーとのコミュニケーションはもとより、地元のアーティストや子どもたちとの対話を通じていかに各コミュニティーを「健康にするか」、どのように大きなインパクトを与えられるような行動が起こせるかを探り続けているという。

ミレニアル世代はヘルスコンシャス

スイートグリーンの顧客は、「ミレニアル世代」や「Z世代」の若い世代だ。米国の消費者リサーチ組織「ニールセン」が、60カ国、3万人を対象に行った2015年の「グローバルヘルス&ウェルネスリサーチ」によると、若い世代になればなるほど、健康的な食べ物を口にしたいと考える傾向があり、Z世代やミレニアル世代は、ベビーブーマーに比べて、10%以上高い割合で、「高くても健康的なものを手に入れたい」と考えているという。

現在10万人のアプリユーザーを保有し、ネットオーダーはこの1年で50%増加したというスイートグリーン。すでに事業を黒字化させた同社にとって、今回の増資をきっかけに、これまでのフードチェーンという領域を超え、「プラットフォーム」としての役目を担いたいという考えを持っているようだ

つまり、今後はサラダに限らず、同社の持つサプライチェーンや、顧客ベースを拡張し、他のフードジャンルへの展開も視野に入れている。

「つまるところ、マクドナルドに代わって、世界的なファストフードチェーンの顔になりたい」と語るニーマン氏の言葉には、ミレニアル世代に共通する「ヘルスコンシャス」というキーワードを考えると、まんざら夢物語でもなさそうだ。

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